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【Yahoo!ニュースに寄せられたご質問へのご説明】
2025.08.03
【Yahoo!ニュースに寄せられたご質問へのご説明】
― 国分寺より、正確な事実と経緯のご説明 ―
今回の仏像公開をめぐる件について、KSBの報道記事がYahoo!ニュースに掲載され、コメント欄に多数のご意見・ご質問が寄せられております。
本件は、全国の皆様からのご寄付により成り立った公共的なプロジェクトであるため、当山は主催者として社会に対し説明責任を果たすべき立場にあると考えております。そこで本投稿では、皆さまから多く寄せられた疑問に対し、できるだけ正確かつ丁寧にお答えいたします。
なお、本投稿は、広くご寄付を賜った皆様および社会一般の皆様に対し、本プロジェクトの主宰者として、仏像公開をめぐる経緯について正確な情報をお伝えし、誤解や混乱を避けるための説明責任を果たすことを目的としております。
記載の内容はすべて、当山が保有する記録・証拠・裁判資料に基づいております。
特定の個人を誹謗中傷する意図は一切ございません。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
Q1:そもそも仏像制作の契約はどのような内容でしたか?
A1:
2013年、国分寺と彫刻家 大森暁生氏との間で国分寺で公開するために、制作期間3年・総額3,000万円・等身大の大日如来像を基本とした合意が成立しました。この合意は、国分寺が独自に制作した本件仏像の完成図面・その他仕様書に基づく依頼に対して、彫刻家自身が「自らのキャリアや評価を考えた最高金額」として回答した見積額(彫刻家の希望額)が3,000万円であり、これを国分寺が了承する形で成立しました。証拠となる彫刻家のメールには、「今回希望させて頂いております金額は、現在の僕のキャリアや評価で頂ける最高額だと思っておりますので、よっぽどの非常事態でもおきない限り、その予算内で制作させて頂くつもりです。」と書かれており、これを証拠として保存しています。
その後、彫刻家は裁判で契約金額の3,000万円について、「仏像について詳しく知らされていない段階で国分寺から一方的に提示された金額である」という主張を行っておりますが、これは全く事実とは異なり、上記のとおり彫刻家からの希望金額であったことが、彫刻家本人の証拠メールによって証明されております。
同証拠メール以前の段階ですでに以下の仕様が共通理解として存在していたこともメールその他証拠により裏付けられます:
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東宝記をもとに国分寺が独自に決定した3大特徴(蓮華座に8頭の獅子・光背に37尊・五仏を十字に配置した宝冠)※これらはすべて国分寺独自の古文書解釈によるもの
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光背の37尊はレリーフではなく全て立体彫刻(彫刻家との合意成立済み)
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獅子座は「可能な限り大きく」と国分寺側が要望提出済み
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完成図面は国分寺が独自に作成したものであり、これを彫刻家に示したうえでその立体化を彫刻家に依頼
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木像、漆箔仕上げ、本尊は等身大として依頼
これらはすべて、彫刻家が希望金額である3,000万円を提示する前になされた合意内容であり、メール証拠により裏付けられます。
つまり、「仏像について自分が何も知らないまま国分寺が一方的に提示した額」という裁判における彫刻家の主張は、事実と異なるものであることが、証拠から明らかです。
自分に依頼された仕事の内容をろくに知らないままで契約金額に合意する作家がいるでしょうか?
大森暁生氏に依頼するに至った主な理由は、大森氏の彫刻における実務能力、すなわち職人としての技量を一定程度評価したこと、そして彼が提示した3,000万円という見積額に納得したためです。なお、当時、超一流の仏師に同等の仏像制作を依頼した場合の見積額は約4,000万円であったため、コストパフォーマンスの観点からも合理的な選定であると判断しました。
Q1-2:なぜ仏師ではなく彫刻家に依頼したのですか?
A1-2
大森暁生氏を選んだ理由の背景には、籔内佐斗司氏の存在がありました。
私が大森氏を信頼した最大の要因の一つは、籔内佐斗司氏の存在がその信用の裏付けになっていたことです。
大森氏は依頼当初、自らの過去を次のように述べています(本人メールより):
「仏像につきましては専門家ではなく無知な事だらけですが、20代の頃、彫刻家の籔内佐斗司先生という方の工房で8年間アシスタントをしておりまして、その際に仏像の制作にもいくつか携わらせて頂きました。とくに工房を独立する際の自身最後の大仕事として等身大の祖師像や3メートルを超える四天王像制作を任されまして、その経験は現在の自身の制作の大きな自信になっております。 今回のご依頼、もし創らせて頂くとしましたら、まずはいろいろお教え頂いたり勉強しなおす事はもちろんですが、上記のような経験から仏像を制作するということの気構えだけは心得ているつもりです。」
このような発言に加え、大森氏のSNS・著作・メディア掲載などでも籔内氏は頻繁に登場し、濃密な師弟関係が存在していたことは社会的にも明らかです。また、当時の面談時においても、大森氏は籔内氏との関係を自ら積極的にアピールしており、籔内氏との濃密な師弟関係が大森氏の信頼性を担保するものと考えました。
さらに、2023年8月末の引き渡し直前に、大森氏が突如として一方的な引き渡し拒否(債務不履行)を通告してきた際、あまりに社会規範を逸脱したその言動に対し、当方は冷静にこう伝えました:
「籔内先生に一度ご相談されてみてはいかがですか。ご自身にやましい点がないのであれば、ご相談されても問題はないはずです。」
それに対して大森氏は、
「そごう美術館での個展会期中に、籔内先生に相談しており、ご理解あるご意見とご回答を頂いております」
と返答しました(本人メールより)。
これが事実であれば、大森氏の債務不履行およびその後の一連の信義則違反・権利濫用による不当訴訟による公開の妨害は、籔内佐斗司氏の理解・容認のもとに行われたという可能性があり、その場合には籔内氏にも一定の社会的説明責任が生じ得ると考えております。
当山としては、籔内氏との直接的な対立を望むものではありません。大森氏との間で濃密な師弟関係を持ち、大森氏に対して強い影響力をもち、かつ文化・教育界において数々の要職を務め、さらには著名仏師でもある籔内氏の責任ある立場として、今回の件に対し適切なご指導がなされることを心から期待しております。
今回の件は、社会的にも極めて重大な問題であり、仏像制作の信頼性・公共性が問われる事態です。今後、仏像制作における正しい倫理と責任ある制作姿勢が広く共有されることを願ってやみません。
Q2:契約書はなぜ作成しなかったのですか?
A2:
かなり早い段階で、国分寺から「正式な契約書」の作成を複数回、提案しましたが、彫刻家からは「他の仕事でもそういうことはしていない。あとになっていきなり約束と違う金額を言い出すことなどあり得ない。契約書は不要」とのメールでの返答があり、この本人メールが証拠として残るため、双方の信頼に基づいた本件仏像について3,000万円の契約関係が存在していたことは明白です。
Q3:実際にいくら支払ったのですか?未払金はありますか?
A3:
2023年までに国分寺が支払った金額は合計約8,141万円です。
その内訳には以下が含まれます:
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当初の契約金3,000万円
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制作期間の延長による彫刻家からの追加請求(増額分)
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当初「500万円」と彫刻家より説明されていたガラス素材が、最終的に約2,400万円になると言われ、彫刻家が「自腹を切ってでもやりたい」と懇願してきたため、もはや別素材で作りなおす時間がないため、国分寺はやむを得ず了承し、ガラス代全額を負担しました
さらに、彫刻家からは以下のようなメールがあり、すべて証拠として保管されています:
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「すでに約束を大幅に上回る代金を頂いておりますので、これ以上は結構です」
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「余った分はお返しします」
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「(プロジェクト総額1億3,500万円というクラファン本文のチェック依頼に応える形で)自分が1億3,500万円受け取ると思われて税務署に目を付けられたら困るから、1億3,500万円はお堂の改修費用等を含む総額であるということをきちんと表示してほしい」
そして約束の引き渡し日前に、当山は(当然、約束通りの引き渡しを前提に)「もし正当な算出根拠をもとにした未払い代金があるなら、請求通りに支払う」とのメールを送りましたが、これに対して彫刻家からの請求は一切ありませんでした。そして、そのまま引き渡し拒否を一方的に通告してきたために、債務不履行により契約解除し、当然、債務不履行につき大森氏の代金請求権は完全に消滅した、という流れです。したがって、未払い金は一切存在しない、というのが当山の見解です。そして東京地裁も「代金相当額は支払い済みである」と判断しております。
つまり、裁判開始以前にすでに彫刻家からのすべての請求に対し、すべて支払っており、未払金は一切存在しません。
Q4:なぜ裁判になったのですか?
A4:
2023年8月、彫刻家がいきなり電話で引き渡し拒否を一方的に通告してきました。そして、過去に自らが不要としていた「契約書を作成してからでなければ仏像は引き渡さない。契約書のひな型は自分が作るから待て」と宣言。その後も今に至るまで、その契約書は案すら提示されておりません。
以上のように、仏像が約束の引き渡し日(8月末)を過ぎても引き渡されなかったため、やむを得ず、当山は東京地裁へ引渡しの仮処分を申し立てました。
Q5:7億円以上の請求というのは本当ですか?
A5:
はい、事実です。
この「7億円超の請求」は、裁判が始まったのちに、裁判進行中において彫刻家が初めて持ち出した主張であり、それ以前には一度も出てきたことのない金額です。
この金額の根拠は、彫刻家と親しい関係にある特定の画廊(新生堂)による鑑定に基づいているというのが先方の主張ですが、本件仏像は当山と彫刻家の二者間契約により制作されたものであり、新生堂は一切関与していない第三者です。そのため、こうした外部による鑑定額は本件契約とは一切関係がなく、金額に正当性はまったく認められません。
さらに、当該鑑定書には「仏像制作のために他の活動が制限された損失も加味している」との記載があります。しかし、鑑定とは本来、作品そのものの価値を中立的・客観的に評価するためのものであり、作家本人のスケジュールや逸失利益を含めて金額を算定するという手法は、鑑定の目的や美術商としての責任から見て、極めて問題があると考えております。
なぜ新生堂がこのような、彫刻家に著しく有利となる恣意的な評価を含んだ鑑定書を作成したのか、当山としては強く疑問を感じており、その説明を求めたいと考えています。
特に、新生堂がこうした手法による鑑定書を作成したことは、当該作家が信義則違反・権利濫用と裁判所に認定されたにもかかわらず、その主張を金額面から裏付けるような形となっており、結果的にその主張を補強する行為と受け取られかねません。
美術鑑定とは、作品の価値を第三者的立場から冷静に評価するものであり、その中立性と倫理性こそが美術商としての根幹をなすはずです。したがって、今回のように、極めて公共性の高い仏像制作プロジェクトにおいて、新生堂が巨額の請求を正当化するかのような内容の鑑定書を提出することは、アート業界の健全性と信頼性を損なう行為であり、新生堂自身の社会的信用を著しく棄損する結果につながることを、当山は強く懸念しています。
そして、実際には、彫刻家本人は同時期に多数の展覧会を開催し、創作活動、著作の執筆・出版などを継続的かつ活発に行っていたことが、展示パネルや公表された著作内の活動履歴から明らかです。
また、本仏像の制作については、私が制作の全期間にわたり工房を頻繁に訪れて確認してきた経緯から判断しても、数百点に及ぶ部品のうち9割以上は若手工房スタッフによって制作されており、大森氏本人が直接彫刻作業を行ったのは、本体および獅子、三十七尊の一部にとどまっています。彩色についても、すべて専門の彩色スタッフが担当しており、大森氏本人は作業していません。
さらに、彫刻家は裁判が始まった後になって「仏像は未完成であるため引き渡せない」との主張を新たに加えましたが、これは引き渡し拒否を通告してきた当初には一切述べられておらず、未完成を引き渡し拒否の理由とする説明は、当山に対しても搬入および組み立てに関わる業者(菅組・成瀬猪熊建築設計事務所)に対しても、なかったことから、引き渡し拒否を正当化するために、裁判開始後に後付けされたものであると言わざるを得ません。
私は本仏像の構成と制作進行を主導監督し、常に進捗を正確に把握してきました。その制作主導者である私が判断するに、引き渡し直前に必要だった作業は、いずれも短期間で完了できるものであり、彫刻家が意図的に作業を停止・遅延させていたと認識せざるを得ません。この点(彫刻家による完成作業の故意による遅延)については、当時の工房スタッフの証言によっても裏付けられております。
Q6:仏像の公開にあたり、著作権の問題はないのですか?
A6:
当山は単独著作物と考えておりますが、仮に著作権が彫刻家側に一部存在していたとしても、本件のように寄付者への公開を前提とした公共的プロジェクトにおいて、著作権を理由に公開を差し止めることは、法律上「権利の濫用」にあたります(著作権法第64条・65条)。
実際に、東京地裁・高松地裁ともにこの点を明確に認定し、「公開を妨げることは信義則違反・権利の濫用である」との判断を示しています。
Q7:彫刻家はなぜ今も説明を出さないのですか?
A7:
私たちとしては、その理由を断定的に述べることはできません。最終的には、彫刻家ご本人にお尋ねいただくしかありませんが、当山が把握している範囲、ならびに報道や公開資料等から客観的に推察される事情としては、以下のような可能性が考えられます:
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東京地裁および高松地裁のいずれにおいても、彫刻家の主張が退けられたため、説明を行えば過去の言動や主張との矛盾が明らかになるおそれがあること
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その矛盾がSNS等で注目され、批判や反論が集中するリスクを避けたいと考えている可能性
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一貫して「法廷外では発言しない」という姿勢を取ることで、説明責任を回避している
いずれにせよ、本件は全国からの寄付によって成り立った、公共性の極めて高い仏像制作プロジェクトであり、その寄付金8141万円を受け取りながら、その公開を妨げている彫刻家にこそ、最も強い社会的説明責任が課されるべきであると、私たちは考えております。
なお、東京高裁に提出された最新の先方主張書面によれば、彫刻家の要求は「7億円を支払うか、仏像を返せ」というものです。すなわち、これが仏像の引き渡し拒否および公開妨害の直接的な動機であることになります。
このような主張に基づき、彫刻家は東京と高松の両地裁でともに「信義則違反・権利の濫用」と認定された公開を妨害するための訴訟を提起しました。その結果、仏像は長期間にわたり一切公開されず、長年にわたってご寄付くださった方々の中には、すでに亡くなられた方、あるいは高齢や障がい等により参拝が不可能となった方もおられます。この事実は、取り返しのつかない深刻な社会的損害であり、これらの被害に対する彫刻家の責任は極めて重大であると私たちは認識しています。
したがって、彫刻家が今後何らかの説明を行う場合には、これまでに本人が当山に送付したメールの内容や、裁判所が証拠に基づいて退けた主張と矛盾しない形でなされるべきです。
もし、そうした証拠や判決に明らかに反する、自己保身を目的とした一方的な説明が公表されるようなことがあれば、当山としては名誉および信頼の保全のため、法的措置を含むしかるべき対応を、いかなるためらいもなく取る覚悟です。
加えて、そうした行為は、これまでの経緯や事実関係の証拠とさらに乖離した説明を重ねることとなり、本人の説明責任を一層厳しく問われる結果となるでしょう。
また、大森氏に近しい複数の関係者の証言として、寺への正式な納入前に、
スタッフらに対し「国分寺以外の第三者に本件仏像を転売するために色や形を変えることを手伝え」と指示していた、
あるいは「国分寺に知らせず、東京の工房で秘密裏に完成内覧会を開こうとしていた」といった証言が存在します。
これらの証言については、記録書面をすでに裁判所に証拠として正式に提出済みです。
こうした転売に関する複数の証言の存在を踏まえると、彫刻家側の一連の行動――すなわち、突然の引き渡し拒否や、7億円の請求、
さらには仏像の公開差し止めを求める訴訟の提起――には、第三者への売却等を背景とした動機が存在した可能性を完全に否定することはできず、
当山としてはそのような疑念を抱かざるを得ません。
Q8:ありがたみのない仏像になってしまったのでは?
A8:
皆さまがそのように感じられるのも無理のないことです。私も彫刻家に対して、10年間も信頼して、契約金額の3倍近い代金を請求通りに支払い、本件プロジェクトの力と当山の知名度およびコネクションによって新聞やテレビをはじめとする数多くのメディアに出演させ、彼の名声を高め、なおかつ彼の個人の展覧会に獅子等を貸し出すなど、これ以上は無いほどの待遇で接してきたつもりです。それが、長年の信頼関係の末にこのような対応を受けたことは、誠に遺憾でなりません。皆様以上に、誰よりも私自身が今回の件を残念に感じています。強制執行による仏像回収後に、公開妨害の二重訴訟を起こされ、それが安易に認められてしまった(憲法上の信仰の自由が制限されるという歴史に残る違憲判断だと考えています)直後、ストレスにより意識を失って倒れ、救急搬送されたことを言えば、私の彫刻家に対する失望がどれほどのものであったかご理解いただけることと存じます。
しかし、私は僧侶としてこう信じています:
仏像は、職人の手によって完成するのではなく、祈る人々の想いによって魂が宿るものです。
「仏作って魂入れず」という言葉がありますが、仏像は開眼作法(いわゆるお性根入れ)を行うまでは、あくまで木彫という物質であり、信仰対象としての意味はまだ宿っておりません。僧侶が心を込めて開眼作法という密教儀式を行うことで、真の意味で仏像になります。そして、その後も参拝者が手を合わせ、拝むことによって、ますます有難い仏様になっていくものだと考えます。
たとえ紆余曲折があったとしても、本像に罪はありません。そして本像は彫刻家一人が作ったのではなく、私が発願し、構成を考え、完成図面を作成し、東京の工房に延べ数十回以上訪れ、彼と延べ20人にも及ぶ若い工房スタッフたちに指示を出し、打ち合わせを重ね、数百点にも及ぶ全パーツを開始前、制作中、完成後にチェックし、必要を感じた場合には修正指示を与え、さらにスムーズに制作が進められるよう、最も難しい本尊と三十七尊については私が衣装を着て実演し、それを写真に撮らせることで、完全立体作例として私の演じたポーズ通りに作らせるよう指示を出しました。
本仏像の数百点に及ぶ仏像パーツすべての可否を私が見て審査し決定しています。ガラスパーツの採用や光背の大きさについても私が決定しました。つまり、制作上のすべての決定・判断は私がしており、大森氏には構想や意匠に関する決定権はなく、私の指示に基づき実作業にあたった存在であると考えています。本件仏像に込められた思想および心情は、私という僧侶のものであり、彼と工房は今回の仕事を仕事として請け負ったから作業を行っただけです。そこには仏像を造る思想も心情といった動機は一切ありません。そして、その数百点に及ぶパーツのうち、大森氏自身が彫ったのは本体以外には獅子と37尊の一部だけであり、9割以上は若いスタッフたちが制作したものです。
つまり、本件仏像は私自身が全て考え、工房全員に指示を出して、全ての過程と造形を私が指示・決定して作らせた「私の単独著作物」であると考えています。よって、彫刻家が信義則違反・権利濫用により公開を妨害されたとしても、私の作った仏像に何ら瑕疵はありません。
私は現在52歳ですが、人生のうちの40代をすべてこの仏像製作に費やしました。発願から十数年、私自身が魂を込めた仏像です。そして、数万に及ぶ支援者の想いと祈りが結実したのがこの仏像です。私が本仏像制作に注いだ情熱の量、そしてご寄付いただいた皆様の善意と祈りの力は、工房主とそのスタッフ全員分のそれを合わせてもなお、その数倍、数十倍であると言えます。10年間工房全員の作業ぶりをそばで見てきた私がそう断言します。
彫刻家が引き渡しを拒否し、裁判開始後に残された一部の仕上げ作業がなされたことにより、私の側では納得のいっていない点も残っております(大森氏による工房で可能な作業は、既に完了している状態です)。その残りは私が完成させる必要があると考えていますが、すぐにそれを行うことは法的に問題があるため、とりあえずは現状通り公開いたしますが、
本件仏像が多くの方々の心の癒しとなるよう、公開へと準備を進めてまいります。
「この世界は生きる価値がある。あなたの人生は生きる価値がある」
このメッセージが皆様に届きますように。
合掌
令和七年八月三日
讃岐国分寺住職 大塚純司九拝

